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海面上昇シミュレーター
https://data.earth.jaxa.jp/app/sea-level-rise-global/?h=0&lng=139.5537&lat=35.4641&zoom=8.88
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鏡の日本列島 2:日本列島のかたち──なぜそこに陸地があるのか
https://hbh.center/02-serial_01/
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縄文海進について
https://ieei.or.jp/2021/11/expl211101/
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縄文の海は、広かった!
https://nh.kanagawa-museum.jp/assets/icp/contents/1709879351406/simple/wt_v101.pdf
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IPCC報告の論点57:縄文時代はロシア沿海州も温暖だった
https://cigs.canon/article/20220517_6755.html
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博多往古図
https://adeac.jp/fukuoka-pref-lib/catalog/mp030150-100030
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縄文海進以降の東京低地 :平安海進と海水面変動
https://www.city.katsushika.lg.jp/history/history/1-2-2-27-2.html
海面の代表値と参考文献(2026-09-30 改訂)
タイムマシンの 13 の時代に当てている海面の高さは、当サイトが文献をもとに編纂した教材上の推計です。 文献が各時代の年の値をそのまま与えているわけではなく、文献が示す値と上昇の速さから当サイトが読み取って丸めた代表値です。 基準は時代によって違います。約 1 万年前より前(時代 0〜4)は世界の平均海面(遠隔地のサンゴ記録や氷床量換算)、 約 8,000〜2,000 年前(時代 5〜9)は関東平野中央部の相対海面(縄文海進はハイドロアイソスタシーなどによる地域の現象で、 同じころの世界の平均海面はまだ今より低かったと推定されています)です。約 2,000 年前以降(時代 9〜12)は細かな上下が確かめられていないため、中世温暖期(地域的な比較仮説 +0.6 m)と小氷期(世界平均の幅の下端 −0.3 m)を比較設定とし、弥生・古墳時代は今と同じ高さと仮定しています(2026-09-30 の改訂。飛鳥・奈良時代と明治・大正は、確かな値がないため時代から外しました)。 海面の高さは地域によって数 m〜十数 m 異なるため、日本の外の海岸線は目安です。年は概数で、画面の「約 n 年前」は西暦 2000 年を起点に数えています(文献の BP は 1950 年起点)。
| # | 時代 | 年(約) | 代表値 | 幅 | 基準 | 主な参照 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 旧石器時代(最終氷期最寒冷期) | 2 万年前 | −120 m | −134〜−116 m | 世界平均 | Fairbanks 1989(121±5 m 低い・バルバドス)、Peltier & Fairbanks 2006(約 120 m)。幅の下端は Lambeck ほか 2014 の氷床量換算(−134 m) |
| 1 | 氷河期の終わり(ヤンガードリアス期) | 12,500 年前 | −65 m | −75〜−60 m | 世界平均 | Deschamps ほか 2012(融氷パルス 1A・14,650〜14,310 年前に 14〜18 m 上昇)、Lambeck ほか 2014、Smith ほか 2011 からの読み取り |
| 2 | 縄文時代早期のはじめ | 11,000 年前 | −55 m | −60〜−40 m | 世界平均 | Smith ほか 2011(11,650〜7,000 cal BP に約 60 m 上昇)、Lambeck ほか 2014(平均約 12 m/千年) |
| 3 | 縄文時代早期 | 1 万年前 | −40 m | −45〜−30 m | 世界平均 | 同上(旧 −31 m は時代 2 から 1,000 年で 24 m の上昇となり、文献の速さを超える) |
| 4 | 縄文時代早期の中ごろ | 9,000 年前 | −25 m | −30〜−20 m | 世界平均 | 同上 |
| 5 | 縄文時代早期の終わり | 8,000 年前 | −4 m | −5.5〜−2.5 m | 関東 RSL | Tanabe 2022(8 ka に −4±1.5 m)。Tanabe 2020(東京湾北部の完新世前期の段階的な上昇) |
| 6 | 縄文海進最盛期 | 6,300 年前 | +3 m | +1.5〜+4.5 m | 関東 RSL(平均海面) | Tanabe 2022(7〜4 ka に平均海面 +3±1.5 m で横ばい。同じ研究の大潮平均満潮位 +4.5 m は平均海面ではない)。+4 m は幅の内側で、東大 2025 資料などの概説に「+4 m 以上」の説明もあるが、6,300 年前だけを 5,000 年前より 1 m 高くする根拠はない(以前の版で採っていた +4 m から戻した)。北陸は +5 m(藤 2004)、播磨灘は地殻変動補正後に最高約 +1.5 m(佐藤 2008)で、全国一律の値ではない |
| 7 | 縄文時代中期 | 5,000 年前 | +3 m | +1.5〜+4.5 m | 関東 RSL | Tanabe 2022(同上・横ばい) |
| 8 | 弥生時代移行期 | 2,800 年前 | −2 m | −2.5〜−0.5 m | 関東・利根川低地 RSL(異論あり) | この地図の −2 m は採用値(直接の報告値ではない)。田辺ほか 2016(3.0 cal kyr BP に T.P. −2 m)、Tanabe 2022(3 ka に −1.5±1 m)。「弥生の小海退」は確認されていない地域も多く、原因にも異論がある |
| 9 | 弥生・古墳時代 | 2,000 年前 | 0 m(仮定) | −1〜+1 m(関東) | モデル上の仮定 | Tanabe 2022(2〜0 ka に 0±1 m)。−0.5 m のような細かな代表値を置く根拠はなく、細部は未確定のため今と同じ高さと仮定する(0 m も実測値ではない) |
| 10 | 中世温暖期(平安中期〜鎌倉) | 西暦 1100 年 | +0.6 m | 世界平均 −0.3〜0 m/東京低地・瀬戸内の地域記録 +0.6〜0.7 m(瀬戸内の別資料は +0.4〜1.2 m) | 地域的な比較仮説 | 葛飾区史(1100 年頃に約 60 cm 高い。原研究・基準年・復元方法は特定できない)、木村隆行(901 年の満潮位で +60〜70 cm。平均海面の直接測定ではなく非査読)。成瀬ほか 1986、藤 2004 も参照。世界平均は Kopp ほか 2016(1000〜1400 年に 8±8 cm 低下)。1100 年の日本の平均海面が +0.6 m と確定したわけではない。中塚 2022 は「温暖期だから高い」という決め方を批判している |
| 11 | 小氷期(江戸時代) | 西暦 1650 年 | −0.3 m | 世界平均 −0.3〜−0.1 m | 比較設定(世界平均の幅の下端) | Kopp ほか 2016、IPCC AR6(小氷期は 1450〜1850 年)。過去 3,000 年で最も低い時期の一つ。2026-09-30 の改訂で世界平均の幅の下端 −0.3 m を比較設定とした。日本・関東の 1650 年の値は未確認で(平井 1987 はオホーツク海沿岸の約 300 年前に −0.15 m 以下という上限)、1650 年の日本の確定値ではない。「小氷期だから低い」という決め方には中塚 2022 の批判がある |
| 12 | 現代 | 西暦 2000 年 | 0 m | 基準 | 2000 年の海面 | アプリの基準。標高データの 0 m が 2000 年の平均海面や T.P.(霊岸島 1873〜1879 年の観測による)と一致するかは未確認(国土地理院「平均海面」)。日本沿岸の観測では 1906〜1925 年は 1996〜2005 年より約 3.5 cm 低いだけ(気象庁の長期 4 地点平均) |
地図の限界: この地図は今の地形に水位を当てはめるだけです。氷期のあとに積もった堆積物(東京低地などの沖積層)や地殻の上下は考えていません。 たとえば研究では、最終氷期でもっとも寒い時期にも朝鮮半島と対馬の間に幅 20 km ほどの海峡が残ったとされますが(Park ほか 2000)、 海底データの粗さと描き方のため、−120 m の地図では朝鮮半島・対馬・九州が陸でつながって見えます。津軽海峡(データ上のしきいは約 −128 m)は −120 m では開きますが、 スマホなど小さい縮尺では閉じて見えることがあります。
参考文献
- Fairbanks, R. G. (1989) A 17,000-year glacio-eustatic sea level record: influence of glacial melting rates on the Younger Dryas event and deep-ocean circulation. Nature 342: 637–642. doi:10.1038/342637a0
- Peltier, W. R. & Fairbanks, R. G. (2006) Global glacial ice volume and Last Glacial Maximum duration from an extended Barbados sea level record. Quaternary Science Reviews 25: 3322–3337.
- Lambeck, K., Rouby, H., Purcell, A., Sun, Y. & Sambridge, M. (2014) Sea level and global ice volumes from the Last Glacial Maximum to the Holocene. PNAS 111(43): 15296–15303. doi:10.1073/pnas.1411762111(PMC 全文。時代 0〜4 の照合は図 4 の読み取り)
- Deschamps, P., Durand, N., Bard, E. ほか (2012) Ice-sheet collapse and sea-level rise at the Bølling warming 14,600 years ago. Nature 483: 559–564. doi:10.1038/nature10902
- Smith, D. E., Harrison, S., Firth, C. R. & Jordan, J. T. (2011) The early Holocene sea level rise. Quaternary Science Reviews 30: 1846–1860. doi:10.1016/j.quascirev.2011.04.019
- Tanabe, S. (2020) Stepwise accelerations in the rate of sea-level rise in the area north of Tokyo Bay during the Early Holocene. Quaternary Science Reviews 248: 106575. doi:10.1016/j.quascirev.2020.106575
- Tanabe, S. (2022) A 3-kyr plateau of middle Holocene higher sea levels on the central Kanto Plain, Japan. Quaternary Science Reviews 295: 107769. doi:10.1016/j.quascirev.2022.107769 — 関東平野中央部 109 地点の編纂。7,000〜4,000 年前の平均海面 +3±1.5 m と大潮平均満潮位 +4.5 m を分けて復元(要旨・公開結論による。全文・補足データは未照合).
- 田辺 晋・堀 和明・百原 新・中島 礼 (2016) 利根川低地における「弥生の小海退」の検証. 地質学雑誌 122(4): 135–153. doi:10.5575/geosoc.2016.0007 — 3,000 cal BP に標高 −2.2 m.
- 松井裕之・多田隆治・大場忠道 (1998) 最終氷期の海水準変動に対する日本海の応答. 第四紀研究 37(3): 221–233.
- Park, S.-C., Yoo, D.-G. ほか (2000) Last glacial sea-level changes and paleogeography of the Korea (Tsushima) Strait. Geo-Marine Letters 20: 64–71.
- Kopp, R. E., Kemp, A. C., Bittermann, K., Horton, B. P., Donnelly, J. P., Gehrels, W. R. ほか (2016) Temperature-driven global sea-level variability in the Common Era. PNAS 113(11): E1434–E1441. doi:10.1073/pnas.1517056113(PMC 全文)。訂正 doi:10.1073/pnas.1613396113。前産業期の全球海面の振幅は約 ±8 cm、古海面の主図は 1900 年基準、1900〜2000 年の全球上昇は約 13.8 cm.
- IPCC (2013) Climate Change 2013: The Physical Science Basis. Working Group I, Chapter 5(過去 2,000 年の世界平均海面の変動は ±0.25 m 以内).
- IPCC (2021) Climate Change 2021: The Physical Science Basis. Working Group I, Summary for Policymakers A.1.7・A.2.4.
- 田邉 晋「沖積低地における地形と遺跡の編纂に基づいた過去4千年間の洪水の履歴と規模,要因の解明」アサヒグループ学術振興財団 2023 年度助成研究報告(原資料)— 関東の過去 4,000 年.
- 平井幸弘 (1987) サロマ湖の湖岸・湖底地形と完新世後半のオホーツク海の海水準変動. 東北地理 39: 1–15(J-STAGE)— 約 300 年前に −0.15 m 以下の低い海面(上限の推定・未較正の炭素年代・オホーツク海沿岸).
- 気象庁「日本沿岸の海面水位の長期変化傾向」(気象庁)— 1906 年以降の日本沿岸の系列。全球と同じ単調な上昇は見られない。公開 CSV の 4 地点平均で 1906〜1925 年は 1996〜2005 年より約 3.5 cm 低い(外部の照合での計算).
- 国土地理院「平均海面」(国土地理院)— 標高の基準 T.P. は霊岸島の 1873〜1879 年の観測による。2000 年の平均海面が T.P. 0 m と一致するとは限らない.
- 東京大学工学部社会基盤学科 (2025) 駒場ガイダンス資料 60 ページ(原資料)— 縄文海進を「現在の平均海面 +4 m 以上」と説明する教育用概説.
- 「荒川・妻沼低地と中川・渡良瀬低地における沖積層の形成過程とその対比」日本地理学会発表要旨集 2012 春季(J-STAGE)— 荒川側で海成層は河口から約 60 km まで。熊谷付近(約 80 km)の泥層は河成層.
- 「海水準変動とは」earthresources.sakura.ne.jp(原資料)— 北陸・仙台・関東などの旧研究を集めた資料集(2016 年更新)。原典を探す入口として使用.
書誌と照合範囲の一部は、外部で行われた原典との照合(2026-09-30・各時代の設定値を原典と照合)による。当サイトでは原文を直接確認していないため、各文献の数値はその照合結果を記した。
中世温暖期(平安海進)についての追加調査(2026-09-30)
「中世温暖期に海面が今より高かった」とする研究を改めて探した(原文は未確認で、検索結果の要旨による)。
- Kemp, A. C. ほか (2011) Climate related sea-level variations over the past two millennia. PNAS 108(27). doi:10.1073/pnas.1015619108 — ノースカロライナで西暦 950 年から約 400 年間 +0.6 mm/年(合計 20 cm 前後)。のちに同グループ(Kemp ほか 2017・Walker ほか 2021)が海洋循環による地域現象と結論。
- Grinsted, A., Moore, J. C. & Jevrejeva, S. (2010) Reconstructing sea level from paleo and projected temperatures 200 to 2100 AD. Climate Dynamics 34: 461–472. doi:10.1007/s00382-008-0507-2 — 半経験モデル。1150 年頃が過去 2,000 年の極大(+12〜21 cm)、1730 年頃が極小(−19〜−26 cm)。今より高くはならない。
- Walker, J. S. ほか (2022) Timing of emergence of modern rates of sea-level rise by 1863. Nature Communications 13. doi:10.1038/s41467-022-28564-6 — 世紀規模の変動は地域プロセスが支配。
- 藤 則雄 (2004) 縄文時代における自然環境(3)自然環境要因の相関性. 金沢星稜大学論集 37(3) — 図 6「北陸における完新世史」に「平安小海進」(歴史時代・約 1,000 年前の小さな海進。量の数値なし)、縄文海進期 +5 m・+2 ℃、弥生〜古墳期の海退 −2 m・−1〜−1.5 ℃。北陸の花粉分析と埋没林(魚津・松任沖・入善沖)にもとづく。
- 藤 則雄 (2002) 北陸海退 the Hokuriku Regression:縄文後期〜古墳期初頭の海水面低下の提唱(CiNii 110000040706)。
- 佐藤裕司 (2008) 瀬戸内海東部、播磨灘沿岸域における完新世海水準変動の復元. 第四紀研究 47(4): 247– — 局地的地殻変動量を補正した曲線。約 6,000〜3,000 年前に +1 m 前後、約 2,000 年前以降はほぼ 0 m。
- 成瀬敏郎・小野間正己・村上良典 (1986) 瀬戸内海,播磨灘沿岸における完新世後期の海水準変化に関する資料. 広島大学文学部紀要 — 平安時代の平均高潮位は現在より +0.4〜1.2 m(波食台・段丘の 14C 年代)。
- 太田陽子ほか (1982) 日本における完新世海面変化曲線(一木 2012 学位論文 図 3-8 に再録)、遠藤邦彦ほか (1989a) 奥東京湾地域における海水準変動曲線(同 図 3-9)— 縄文海進の高さは地域で +2〜+5 m とばらつく。
中世温暖期 +0.6 m の根拠(2026-09-30)
- 葛飾区史「第1章 葛飾の風土と自然」海水準変動の説明(葛飾区)— 1100 年頃に現在より約 60 cm 高いとする。原研究・基準年・復元方法は本文と添付図から特定できない。
- 木村隆行 「菅原道真の上陸地周辺の海岸段丘による平安時代の瀬戸内海海水準」(公開 2 ページの発表資料・PDF・非査読)— 901 年の上陸地点の仮説と海岸段丘から、当時の満潮位は現在より +60〜70 cm と推定(平均海面の直接測定ではない。短期間の地盤変動を長期へ外挿して補正。2006〜2010 年の潮位との比較)。
- 留意点: 中塚 武 (2022) 樹木年輪セルロースの酸素同位体比からみた古代日本の気候変動. 国立歴史民俗博物館研究報告 232(PDF)— 「平安海進」の根拠とされてきた Fairbridge 1961 系の海面曲線の年代・根拠を批判。Kopp ほか (2016) では同時期の世界平均は ±8 cm の範囲で、地域の +60 cm は地殻変動・潮位の地域差を含む相対海面であり、世界的な温暖化による上昇と読んではならない。
総括: 世界平均では中世温暖期を今より高く描く根拠はない(Kopp ほか 2016 では 1000〜1400 年にむしろ 8±8 cm 低下)。日本では、瀬戸内(成瀬ほか 1986・紀要)や北陸(藤 2004「平安小海進」)に +0.5 m 前後ないし定性的な小海進の記載があるが、地殻変動の補正込みか非査読が多く、全国一律の上昇として確立した査読文献は確認できなかった。本タイムマシンは 2026-09-30 の改訂で中世温暖期を +0.6 m(葛飾区史・木村の瀬戸内調査にもとづく地域的な比較仮説。世界平均の上昇ではない)とし、小氷期は世界平均の幅の下端 −0.3 m の比較設定、弥生・古墳時代は今と同じ高さと仮定している。
よくある質問
縄文海進とは何ですか?
縄文海進は、氷河期のあとの温暖化で海面が上がり、海が今の平野の奥まで入り込んだ現象です。関東平野中央部の復元では、約7,000〜4,000年前の海面は今より約3m(±1.5m)高く(本タイムマシンは+3mで描いています。+4.5mという値は大潮の満潮位で、平均海面ではありません)、埼玉県の大宮付近まで海が入り、東京湾は今よりはるかに内陸まで広がっていました。この高さは関東の相対的な値で、世界の平均海面は当時まだ今より低かったと推定されています。当時の海岸線付近には多くの貝塚が形成されました。
氷河期の海面はどのくらい低かったですか?
最終氷期でもっとも寒かった約2万年前、海面は今より120m前後低くなりました。北海道はサハリンを通じて大陸とつながり、本州・四国・九州は瀬戸内海も陸になって一つの大きな島(古本州島)になりました。一方、津軽海峡と、朝鮮半島と対馬の間の海峡には、細い海の道が残っていたと考えられています。人々は約3万8千年前以降、対馬・沖縄・北海道の道で日本列島に来たと考えられ、対馬と沖縄の道では舟で海を渡ったとみられています。北海道にはサハリンからマンモスが渡ってきていました。ナウマンゾウのもっとも新しい化石の年代は約2万4千年前とされ、さらに古い時期に絶滅したとする研究もあります。なお、この地図は今の地形に水位を当てはめるだけなので、-120mでは朝鮮半島と対馬・九州の間が陸に見えます(海底データの粗さと描き方の限界)。
このタイムマシンで何がわかりますか?
海面の高さを-150m〜+50mの範囲で自由に変更し、その水位での海岸線の位置を視覚的に確認できます。縄文時代の貝塚がなぜ内陸にあるのか、氷河期に人類がどのようなルートで日本に渡来したのか、将来の海面上昇で沿岸部がどう変化するかなどを理解するのに役立ちます。
各時代の海面の高さはどう決めていますか?
当サイトが文献をもとに編纂した教材上の推計です。約1万年前より前は世界の平均海面(Fairbanks 1989、Lambeck ほか 2014、Deschamps ほか 2012、Smith ほか 2011)、約8,000〜2,000年前は関東平野中央部の相対海面(Tanabe 2020/2022、田辺ほか 2016)、それ以降は世界平均(Kopp ほか 2016、IPCC AR6)から代表値を選んでいます。海面の高さは地域によって数m〜十数m異なるため、日本の外の海岸線は目安です。時代ごとの値と幅、参考文献は、このページの「海面の代表値と参考文献」に載せています。
中世温暖期に海面は上がりましたか?
世界の平均海面を復元した研究(Kopp ほか 2016)では、紀元後から産業革命前までの変動は上下10cm前後と推定され、1000〜1400年にはむしろわずかに下がった可能性があります。本タイムマシンでは中世温暖期を+0.6mとしています。これは東京低地(葛飾区史「平安海進と海水面変動」)と瀬戸内(木村隆行の海岸段丘調査・満潮位で+60〜70cm)の地域記録にもとづく地域的な比較仮説で、原研究や算定方法は確かめられておらず、世界の平均海面が上がったことを示す値でもありません。江戸時代の小氷期は、世界の平均海面の幅の低い側にあたる−0.3mの比較設定です。弥生・古墳時代は細部が未確定のため今と同じ高さと仮定しています。日本で「平安海進」と呼ばれる海面上昇については、m単位の上昇を裏付ける査読研究が確かめられておらず、学説の幅があります。
背景の地図と標高はどこから来ていますか?
陸地・湖・河川・地名はパブリックドメインの Natural Earth をこのサイトで軽量化して配信し、ズームすると海岸線は GSHHG(LGPL)の高精度データに切り替わります。標高は AWS Open Data の Terrain Tiles(Mapzen)を端末側で読み取り、日本域には国土地理院の陰影起伏図・淡色地図をリアルタイムで重ねています。標高タイルは保存も再配信もしません。